はしか(麻疹)に気をつけましょう

はしか(麻疹)とは・・・麻疹ウイルスによって引き起こす感染症です。感染力は非常に強く、空気・飛沫・接触感染でうつります。潜伏期間は、10〜12日間で、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。また、風邪症状から始まるので、発見が遅く周囲の人に移してしまう危険もあるのが特徴です。

症状・・・はしかは、症状が出始めてから3つの段階にわけられます。(図1)段階によって症状が違います。

カタル期:始めの2〜3日は、38度台の発熱、咳、鼻水、目やに・目の充血などの風邪と同じ症状から始まります。風邪症状と似ている為、この時期に、はしかと気づくのは難しいです。その後、一旦熱は下がり、口の中の頬側に白い斑点(コプリック斑:図2)という症状がでます。コプリック斑は、はしかの特徴的な症状です。

発疹期:その後、39度以上の高熱が出て、それと同時に全身に発疹がでます。発疹の出方も特徴的で、顔や首の体の上から始まり、徐々に全身に広がっていきます。

回復期:熱は下がり、発疹は徐々に落ち着いてきて、日数がたつにつれ色素沈着となります。しばらくは残りますが、1ヶ月以内で消えていきます。

図1

図2

はしかは、合併症も多く、妊婦や小さなお子さんがかかると重症化しやすくなります。重症化すると、肺炎や脳炎などにも合併しやすいため周囲の方も気をつけることが大切です。

今年に入ってから、県外ではしかの報告が数件あり、国外では大流行しています(特にインド)これから夏休みに入り、旅行者の方も増え、人の出入りも多くなります。はしかは、マスクなどの感染対策では効きにくく、予防接種が一番有効な予防方法です。はしかの予防接種の対象年齢のお子さんや今まで接種をしていない方は予防接種を進んでしましょう。