「急性弛緩(しかん)性まひ」
日に日に寒さが増して来ていますね。これからもっと寒くなります。そうすると、インフルエンザが流行して来ます。インフルエンザの予防接種は済みましたか?
すでに宮崎市でもインフルエンザの感染が確認されています。早めに予防接種をしましょう。
今回は、全国的に増えている「急性弛緩(しかん)性まひ」を起こす原因の一つであるエンテロウイルスD68型についてお知らせします。
〜エンテロウイルスD68型〜
・子どもの手足に急にまひが出る「急性弛緩(しかん)性まひ」の報告数が10月から急に増えています。
・全国的に数例だった報告が、今年5月からすでに86人、その中の28人は10月以降の報告数です。
・2015年に「急性弛緩(しかん)性まひ」の中の一つである「急性弛緩性脊髄炎」が大流行しました。
・今後の流行に備えるためと、世界ポリオ撲滅計画のため、また「急性弛緩(しかん)性まひ」が第5類感染症になったことで、2018年5月から15歳未満の「急性弛緩(しかん)性まひ」の全数届出が義務付けられました。
・この「急性弛緩(しかん)性まひ」を起こす原因の一つとなっているのがエンテロウイルスD68型になります。
・熱など風邪に似た症状とともに、手足にまひが出現します。
・5歳以下に多く見られます。
・このウイルスは小児まひを起こすポリオウイルスや、手足口病を起こすコクサッキーウイルスやエンテロウイルス71型と同じ仲間のウイルスです。
・エンテロウイルスD68に感染し、発症すると熱、鼻水、咳といった軽いものから、喘息発作や呼吸困難など重度の症状を伴う肺炎などを引き起こします。
・感染経路は、飛沫・接触感染です。
・ワクチンや特効薬はなく、症状に合わせた治療のみになります。
・そのため、日頃から手洗い・うがいをしっかり行って感染予防が大切になります。
・感染が急増しているため、普通の風邪でも注意が必要です。